小学校のかけ算足し算順序問題を独自考察してとどめを刺したつもりになってみる

 数学者でも教師でも教育心理学者でもないぼじょ犬が、かけ算、足し算の順序問題を自分なりに考察してみて、とどめを刺したつもりになってみる。(小数点以下末尾のゼロ削除問題は取り扱いません)

 えっと、結論は、「順序を守ろう派」です。
 以下、ぼじょ犬の説。

・みかん6個入のビニール袋が4つ。みかんの個数を求める式は
 6×4
 この式の意味は、
  6個のみかんを4回足す
 …なるほど英語では6 times 4ですな。
 6個を一単位として、何まとまりあるか、の足し算をスピードアップして行うということですね。
 ちなみにかけ算を教えていない幼児は、特にやり方を教えなくても、6を4回足して24という答えを出してますわ。

 この計算を、かけ算は順番をひっくり返しても同じだから、と言って、
  4袋を6回足す
…何だか意味がわからない。
----20170113 1120jst追記--------
どうしても4×6で押し通したい場合の解釈を思い付いた。
~みかんを4つの袋に1個ずつ入れる動作を6回行う~
…まあ、数学的には、数の辻褄は合ってますが、数える動作が違うから、「文章を式に表現する」という要求を満たしているかと問われれば、疑問は拭えないな。
------追記以上----------------
------20170113 1135jst追記------
あ、2*2*2*3以外不正解だろ、とか、2*2*6はだめなのかよおれはにのしのろのやのと、で数える主義なんだよ、という屁理屈を思い付いたぞ。
------追記以上----------------
------20170113 1715jst追記----
6*4=4*6=4*3*2*1=4!って。やられた。ぐひゅう。
算数の範囲からはみ出しますが、これも正解なんでしょ、ねぇ、肯定派の先生方。
------追記以上----------------

・長方形の面積は縦横関係ないだろって? NoNo!
 面積ってのはこういう約束事のはずだぜ。
 「一辺の長さが1の単位正方形が何個あるか」。つまり、長さは定規や巻き尺で測りますが、面積はマス目で測ります。…まあ、そういう教え方はしてるかどうか知らんけど。
 で、長方形の場合、どっちか基準にする辺を決める。そのときに、約束ごととして、「縦」を基準として1単位としましょうよ、ということなんですわ。別に1個1個数えてもいいけど、せっかくかけ算っていう便利なものを習っているからこれを使いましょうよ、って。つまり、本来、面積の計算は「足し算」です。

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 上図のような単位正方形で構成された長方形の場合、「単位正方形が3個並んでいる列が5列ある」から、「3個×5列」ですわ。これをさっきのみかんの個数の時同様、ひっくり返すと、
   5列を3回足す
…まあ、これは許容範囲なのかも知れないけどね。

 ちなみに、単位面積という「ものさし」で面積を測るという考え方はとっても重要で、円の面積がどうして「半径を一辺とする正方形3.14個分なのか」とか(そういう教え方してくれないだろ)、体積は「一辺の長さが1の単位立方体が何個あるか、というものさしで測っている」とか、微小面積や体積の足し合わせが積分、とか、世界が広がっていくんですね。だから、繰り返しになりますが、面積や体積をかけ算で出すというのは、実は、約束事だとか、世界の普遍法則ではなく、本来、それらは足し算で求めるもの。その足し算の効率を上げましょう、という道具としてかけ算を使ってるだけ。

 こういう、法則性のようにきれいにまとめてある決まり事・約束事を説明せずに、「長方形の面積は一方の辺×他方の辺」って、丸暗記を推奨したり、交換法則を持ち出して混乱させている方が、却って虐待かも知れないという気がしてきた。

・立式の練習と早く計算する工夫とは別のシーンで学習する
…立式は、文章題の意味を解して、ルールに従って行う。だから、出てきた数を使っても、ルールに従わない順はだめ。これは、○×式や選択肢の問題を作成するとき、回答者がでたらめに回答したのに偶然正解になってしまったのではなく、ちゃんと理解した上で回答しているかどうか、能力を正しく評価することができるようにする配慮と同様。
…立式が終われば、あとは交換法則に従って、計算順序を工夫するのは自由。例えば、5つの数を足すときに、1の位が「2、6、5、8、4」だったなら、「2+8+6+4+5」と、10になる組み合わせを先に計算してしまうというのもアリ。
…立式の時にこの数字は何を表している数字なのか、をきちんと意識していれば、工夫するときに、ここは順番を変えてしまっていいのか、統合してしまっていいのか、などを考える上で必要な情報も得ておくことができるようになる。

 以上のとおり、立式の段階と、純粋な計算の世界に入った時の段階と、わけて考えないと「かけ算の順序問題」は話にならない、ということになる。それを、「交換法則が成り立つからどうのこうの」って…。よく考えないとな、と思った。

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 な〜んて、せっせと考えたら、そんなようなことが書かれていた。こちらの方は、順序ナンセンス派のようですけど。まあ、東京書籍のトラ巻は昔から誤植が多くてね。
検索:かけ算 順序 立式の方法
●小学校笑いぐさ日記
教科書会社のトップ「東京書籍」に言わせると、「5×3≠3×5」らしい。
http://d.hatena.ne.jp/filinion/20101118/1290094089

あと、上記ブログ等を紹介しているところ
●個別指導学習塾 早英ゼミナール
かけ算の式の順序
http://www.soueiseminar.jp/article/14040924.html
指導要領で4×6しかだめと言っているのではなく、教科書会社の「教師用指導書」でこういう教え方をしなさいと言っているだけのようです。
また古くから論争が続いている問題なのですね。 この問題は調べれば調べるほど奥が深いことが分かりました。

上記に関して、面白いページがあったのでリンクしておきます。

掛け算の式の順序(http://ameblo.jp/metameta7/entry-11456457783.html
http://d.hatena.ne.jp/filinion/20101118/1290094089
http://ameblo.jp/metameta7/entry-10742669809.html
この問題では新聞にもお名前のでている「黒木玄先生」のツイッター・アカウントが面白いので紹介しておきます。
ツイッター・アカウントをお持ちの方は下記をコピーして、貼り付けてください。
@genkuroki
ついでに私の個人アカウント
@yosiyosiyosi123

早英ゼミナール 塾長 矢頭嘉樹(http://www.soueiseminar.jp/category/1385214.html
塾長ブログ「未来草子」トップ(http://www.soueiseminar.jp/category/1402167.html

この記事へのコメント

  • 通りすがり

    約束ごととして「縦」を基準として1単位としましょうよ、ということの是非で揉めているんでしょう。単位正方形を数えるのに、横を1単位にしてもいいじゃないですか。理屈が分かっていれば縦×横でも横×縦でもいいことは明らかなのに、公式通りの順番で書けという方が丸暗記でしょう。
    小学2年生では、この2通りの考え方から交換法則を学ぶんですよ。教科書がそうなっています。
    ~みかんを4つの袋に1個ずつ入れる動作を6回行う~も同じみかんを数えてることに変わりありません。式は文章の直訳ではなく、計算の道具です。「サイコロを3回投げて少なくとも1回6が出る確率」なら3×25/216+3×5/216+1/216ではなく1-125/216と計算するように。
    2017年01月13日 16:52
  • ぼじょ犬

    通りすがり 様>
    コメントありがとうございました。

    >約束ごととして「縦」を基準として1単位としましょうよ、ということの是非で揉めているんでしょう。

     そうですね。で、ちょっと本文の方に書いておきましたけど、そういう約束事を作ったなら作ったということをちゃんと宣言した上で授業をしているかというと、そうでもなさそうだし、そもそも当の先生が説明ができてない模様。

    > 単位正方形を数えるのに、横を1単位にしてもいいじゃないですか。理屈が分かっていれば縦×横でも横×縦でもいいことは明らかなのに、公式通りの順番で書けという方が丸暗記でしょう。

     ただし、子供がその理屈をわかってるかどうかを、採点者がどうやって見極めるか、ですね。もっとも、
       長辺の長さ6、短辺の長さ4の長方形が2つあって、
       お互いに90度回転した状態になって表示されているとき、
      この2つの長方形の面積を求めるに際して
         6×4+4×6
      って計算しろ!
    なんて言うのはアホか、とは思います。ただし、約束事を決めた世界ではそれに愚直に従って立式をしましょう、という習慣をつけることは必要だとも思います。
     あと、ぼじょ犬は、面積の算出は公式じゃなくて、あくまで、単位面積の勘定、って考えてます。

    >小学2年生では、この2通りの考え方から交換法則を学ぶんですよ。教科書がそうなっています。

     え、そうなんですか? 立式はどっちでもいいっていう話、ですか?
     お名前のところにurlとして
    http://genkuroki.web.fc2.com/sansu/kokanhosoku-nichibun.jpg
    を埋めてあったので拝見しましたが、立式という点においては、
       りくさんは自分の方から見て縦×横で5×3だ!と言ってるし、
       まおさんは自分の方から見て縦×横で3×5だ!といってる
    ようにしか見えないんですが…。
    # くっそ〜、こうなったら以前の日記みたいに斜めになってたらどうするんだよって言ってりくさんとまおさんの間の頂点のところにぼじょ犬さん立って、「え〜っと、1+2+3+3+3+2+1」って言って先生を困らしてやるぞー。

    >~みかんを4つの袋に1個ずつ入れる動作を6回行う~も同じみかんを数えてることに変わりありません。式は文章の直訳ではなく、計算の道具です。

     たぶん、この部分が意見の分かれ目なんでしょうね。袋にまとまっている商品をわざわざ開封してバラバラにして数えないでくれよ、ということなんだと考えてます。
     また、小学生が上記のような数え方を自分で考えた上で4×6って考えてるのかなぁ、という疑問も…。まあ、その辺はおとながちゃんと確認し、理解していないようだったら教えてあげるべきなんでしょうね。

     「文章の直訳」…その表現、頂きました! いや、ぼじょ犬の理屈でいくと、立式は、文章の直訳であって、その先の、交換法則やら、工夫して計算するという部分にきて、計算の道具としての性格を顕してくるのだと考えています。
     で、「いちおう、約束事がそうだから従いましょか」という姿勢をぼじょ犬は示してますけど、そういう約束事を作ってしまうことそのものは、「文章で与えられたとおりにしか物事を考えられない硬い頭」を拡大再生産するような弊害を持つかもしれない、とも思っています。数式も、自然言語も、世界を表現する道具だと思うので、鳥の目で見ても、虫の目で見ても、いいかもしれません。
    2017年01月13日 23:07